場所、人種を問わず、人間社会に共通するルール。
これが『ギブ&
テイクのルール』です。
その名の通り、このルールの特徴は、他人から何かをもらったら、自分も
何かお返しを与えないといけないような気持ちにさせるところにあります。
「なんだ、そんなことか」と思った方もいると思います。しかし、すべての
人間社会に行き渡るこのルール、よく見てみると、ものすごい影響力を持っ
ています。
そして、この影響力の大きさを知っている悪意のある人は、たくみにこの
ルールを使いこなし、あなたから『イエス』を引き出します。
◆なぜこのルールが強力に作用する?◆
ほとんどの人が、この『ギブ&
テイクのルール』が守られなければ不快な
気持ちになります。
あなたも経験あるはずです。
例えば、知り合い(
そんなに親しくもない人)
にプレゼントをもらったと
き、自然と『なんか悪いなぁ。いつかお返ししなくちゃ』という気持ちがわ
いてくるでしょう?
また、反対に、他の人に何かをプレゼントしたとき、何
のお礼もなければ、正直に言うと、少し不快な気持ちになったことはあるで
しょう?
なぜ多くの人が、このような気持ちを抱いてしまうのか?
このルールがどういう意味を持つかを考えてみれば、なぜこういうことが
起こるのかを理解することができます。
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『ギブ&
テイクのルール』は、誰かに何かをしてもらったら、将来それに
対してお返しをすることを無意識に義務付けるというルールです。
人は生きていく上で、自分のものが失われていくことに強いストレスを受
けます。しかし、この『ギブ&
テイクのルール』が守られるという条件の中
では、人は他人に対しても何かをあたえても、それが決して失われることを
意味するのではない、と安心感を得ることができます。
このルールは、お互い助け合うという人間関係の発展を手助けしてくれま
す。そして、人間関係の発展により、社会が発展していきます。
もし、『ギブ&
テイクのルール』が守られるという前提がなければ、今の
この社会はあり得なかったでしょう。
したがって、この社会で生きる私たちは、この『ギブ&
テイクのルール』
を忠実に守ること、そして、守らなければ、社会の発展を妨害するものとし
て、仲間はずれにされるということを子どもの頃からすり込まれます。
その結果、このルールが守られない時、人は無意識に不快感を感じるよう
になります。
そして、この不快感から逃げるために、人はこのルールを守ろうとします。
最近の例でいうと、ホリエモンや村上ファンドがこのルールを守らなかっ
たということで社会から追放されてしまいました。
(
彼らは知識レベルでいうととても優秀な人たちです。法律スレスレのとこ
ろでやっていたのでしょうけど、一線は超えていなかったと思われます。
ですが、社会はテイクだけを求める人を許さなかったということですね。)
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◆
『ギブ& テイクのルール』が強力に作用する3 つ特徴◆
さて、この『ギブ&
テイクのルール』が、商品やサービスを購入するかど
うかの決定に大きく影響を及ぼすことはよくあります。また、大きな実績を
あげるセールスマンやアフェリエイターは、よくこのルールを使っています。
よくある方法として、はじめに無償で何かを与えておいて、相手からお返
しを引き出すというものがあります。
この方法は非常に効果的です。
その理由は、『ギブ&テイクのルール』が持つ3つの特徴によります。
【特徴1】
『ギブ&テイクのルール』は、無意識にとても強く影響をおよぼします。
その影響力は、通常、相手の要求を受け入れるか否かを判断する材料(
価
格、質、期間など)
の影響力をはるかに上回ります。
【特徴2】
『ギブ&テイクのルール』は、こちらが望みもしない好意を受けた場合にも適用されま
す。つまり、他人の一方的に受けた好意に対しても、“借りをつくってしまった”、という
不快な感じを無意識
・・・
に受けてしまうということです。これは、借りをつくる相手をこちら
が選ぶことができない、ということを意味しており、その選択権を他人にゆだねることに
なります。
(“ありがた迷惑”という言葉がありますね。この言葉は、本当は行為そのものが迷惑なの
ではなくて、一方的な好意にもかかわらず、借りをつくってしまったと負担に感じさせる
ところが迷惑なのです。)
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【特徴3】
『ギブ&テイクのルール』によって、不公平な交換が導かれることがあります。
“恩義を受ける”というのは、不快な感情を導きます。人はこの不快感を取り除こうと
行動します。そのために、人は親切を受けた相手から何かを頼まれると、そのお返しに、
受けたもの以上のことをしてあげることがたびたび起こります。
情報商材などのセールスで標準的に行われている、
“
● ● 日間お試しください! その後の返金受け付けます!
”
という方法。
このコピーが効果的な理由は、無意識に訴えるさまざまな要素が含まれて
いるからです。そのうちの1つがこの『ギブ&テイクのルール』です。
このキャッチコピーをみて、こんなことを考えたことはありませんか?
『売り手側は大量に返品されたら、商売が成り立たなくなるんじゃないかなぁ・・・』
しかし、売り手側は、そんな心配をしていません。なぜなら、返品がほとんどこないを知
っているからです。
この場合、売り手側は始めに、あなたに“無料で商品を使用してもらう”という恩
・
を与
えています。あなたは売り手のこのオファーを受けたときから、無意識に、『この恩に報い
なければ』と感じます。
『ほんとかなぁ・・・?』とお思いの方は、一度この保証付きの商品を購入してみるとわ
かるでしょう。
購入の段階で、まず感情に変化があらわれるはずです。
その感情は、言葉にできないが、『本当に買ってもいいのだろうか…?』という不安です。
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これは『ギブ&テイクのルール』により導かれる不安です。
つまり、『これを購入して粗悪品だったとき、返品可とあっても、返品しにくくなるんじゃ
ないかなぁ・・・あんまり、こんな恩を受けたくないなぁ・・・』ということです。
言語化はできませんが、あなたの無意識は不安を感じるのです。
セールストークはたくみに、一気に行動させるように書かれていますが、少し立ち止ま
ってその時の感情を味わってみてください。
そして、不安も無視して購入してみましょう。
数日のお試しの後、価格と商品の質が釣り合っていないと感じたら、返品を試みてくだ
さい。
できないはずです。
なぜか、あなたの行動にはストップがかかるでしょう。
そのときは、『めんどくさい』とか『まあ、それなりのものかな…』など、意識上では、
さまざまな理由が出てくると思いますが、これは間違いなく『ギブ&テイクのルール』の
影響を受けています。(大型の書店で専門書をみてみましょう。どれだけ分厚い本でも数万
円もするものは、ほとんどありませんよ)
つまり、『もしここで返品すれば、私は、今後恩知らずのとんでもないやつと思われるの
ではないだろうか…』と無意識に不安を感じているのです。そして、返品という行動をス
トップすることにより、この不安から逃げようするのです。商品の価値が価格に不釣合い
なものであったとしても。
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◆
『ギブ&テイクのルール』のヴァリエーション◆
また『ギブ&テイクのルール』を応用して相手から“イエス”導く方法があります。
これは最初に相手に何かを与えて、その見返りを期待する代わりに、“最初にこちらが譲
歩して、そのお返しとして相手の譲歩を引き出す”というものです。
これは、日常生活でよく使っている方法です。
あなたも誰かにこんな頼み方をしたことがありませんか?
あなた『ねえ、あなたにAという用事をお願いしたいんだけど。』
相
手『う〜ん、それはちょっと・・・』
あなた『(Aより簡単なBを取り出して、)じゃあBならお願いできる?』
相
手『・・・まあ、それならやってあげてもいいよ』
あなた『ありがとう!』
このように、始めに確実に拒否されるだろうという提案を出して、次にそれより小さな
提案に引き下げていくという交渉は、いたるところで見られます。
この交渉で、こちら側の提案の引き下げは、相手にとっては譲歩に見られます。そして、
相手には『向こうも譲歩したんだし、こちらもこの辺で折り合いをつけておかないとダメ
かな…』という圧力がかかります。そうして、引き下げた小さな提案に対して『イエス』
を言う可能性が強まります。
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